【第22講座】士業の為の営業処方箋  【第2章】


2013年10月18日 (金) HIRO_74asdaf5

第1章においては、士業の営業が如何に特殊性が高く難しいものかを書きました。結構反響も大きく、士業の皆様からの同意も得られたので安堵しています。

なんとなく、一般的な世の中の物売りやサービス売りの営業マンが取るアクションでは極めて仕事に繋がりにくい状況であることはおわかり頂けたかと思います。

では、どのように活動すれば仕事が取れるようになるのか?ここからが本題ですね。

繰り返しになりますが、筆者自身も士業としてはまだまだ若輩者ですので、あくまでも営業・マーケティングの専門家がケーススタディからこのように考え行動しますという内容です。一応大学院の研究員なので。

従って、成功者として「こうすれば成功します!」といった内容ではありませんのでご容赦下さい。読者の士業の皆様と、共に考えて行きたいというスタンスです。

これから数回に分けて筆者が今まで士業として動いてきた中で考えている処方箋らしきものをマーケティングの視点から記していく所存です。

 

集客について

士業であれ、なんの商売であれ最も最初に苦労するのは集客であることは間違い無いようです。集客という言葉を語るに際しては、やはりAIDMAの理論は無視できないでしょう。その辺りから初めて行きたいと思います。

AIDMAは既にご存じの方も多いと思いますが、消費者の消費心理を表した古のマーケティング用語です。

A・・・Attention(注目)
I・・・Interest(関心)
D・・・Desire(欲求)
M・・・Memory(記憶)
A・・・Action(行動)

の、頭文字を取って構成されており、現代においても、リアルでの消費にはしっかりと適合しているフレームだと感じます。

もう一つ、AIDMAのWEB消費版とも言えるAISASという概念もあります。

A・・・Attention(注目)
I・・・Interest(関心)
S・・・Search(検索)
A・・・Action(行動)
S・・・Share(共有)

の、頭文字を取ったものです。インターネット時代の消費行動を示したもので、検索と共有が新しい概念です。Googleで検索して、SNSでシェアするわけですね。
ちなみにこちらのAISAS、電通の登録商標となっているようなので、製品名・サービス名などには使えませんよ。

筆者は、これら2つの内の頭二文字、AのAttention、IのInterestが集客の肝を司っており、最も重要だと考えています。重要だから時代が変わっても端折られないわけです。
どうやって知ってもらうか、どうやったら関心を持ってもらえるか。この2点さえ抑えることができれば、集客の点はクリアと考えても過言ではありません。

それではまず、Attention(注目)について考えてみましょう。

どれだけ素晴らしいサービス、どれだけ素晴らしい人物であったとしても知られないことには話しになりません。そこで一般の企業は、知られるために広告を打つのです。看板や鉄道広告・TVCM・新聞・雑誌など広告の手段に関しては現代社会において困ることはありません。

では、士業はどのようにして知られるように仕向ければいいのでしょうか?

ビジネスは投資対効果の産物ですから、まずはどこに自らのリソースを投下するのかを考えるべきです。ヒト・モノ・カネの経営リソースのうち、モノはありませんから、ヒトとカネをどう使うかになります。

まずは、ヒトというリソースについて考えてみましょう。

ヒトに関しては、営業員を雇っている事務所を除いて、自分自身の時間を宣伝に投下する形になります。

手段としては
①ブログを書く
②メルマガを書く
③書籍を書く
④雑誌に寄稿する
⑤情報サイトに投稿する(AGORA・BLOGOS・All Aboutなど)
⑥SNSで発信する
⑦YOUTUBE等の動画サイトで自画撮りを流通させる
⑧ホームページにSEO対策をする
⑨既存マスコミ(テレビ・ラジオ)に出演する
などのいわば「飛び道具」を駆使することが考えられます。

もちろん「リアルな手段」で露出することも考えられます。
⑩様々な異業種交流会に顔を出す
⑪自らが主催する会合を持つ
⑫セミナー会社・商工会議所等に売り込み、全国や地元でセミナーを行う
⑬業界の偉い方のセミナーに出て、知り合いになり共同でセミナー開催
⑭紹介を目論み、様々な周辺士業とのコミュニケーションを取る
⑮選挙に出る

成功している士業からのヒアリングや士業成功セミナーなどで紹介されているのは、
この位でしょうか?

もしかすると私が知らないウルトラCのような認知獲得術があるのかもしれませんが、私が認識している範囲での露出方法はこれくらいのものではないでしょうか?
これらはあくまでも自分を認知させるためのツールにすぎませんから、本質的な問題ではないのですが、最も変化の激しい分野、且つ自らのメディアが持てる時代になりましたから最近はこの辺りからの入り口戦略を考える方が多いのかもしれません。

15個のツールを並列で並べましたが、これらの優先順位はどう考えましょうか?サンプルとして、最も優先順位が高いと考える人の多そうな書籍出版を考えてみましょう。

書籍を企画し、執筆し、それが5万部売れたら少なくとも5万人に、中古市場まで考えたらその何倍かの人に自分自身が露出できます。例えば10万人に対する露出は確かに他のツールよりも露出拡散のレンジは広いと捉える事ができるでしょう。セミナーで話すにしても、伝わるのは多くても1回100名程度、10万人にリーチするとなると1000回行う必要があります。いくら多い人でも最低5年はかかりますね。

ただ、ぽっと出の著者の書籍が5万部売れるためには中々大変だと思います。10万部でベストセラーの定義があるくらいですから、士業が書く専門書で5万部売るのはまず難しいでしょうね。

そうすると、出版に際してそれを宣伝できるメディアを持っている必要があります。自分メディアですね。現在では、amazonアフィリエイトなどもありますから、一定以上の集客を見込めるメディアをもっていれば、書籍の発売の情報を拡散することは個人の力でも出来るようになりました。自分メディアのファンを作ることができれば自らの力で書籍の拡販は出来るのです。そういった力のある情報の発信者は当然出版社からも評価されやすいですから、次の継続的な出版に繋がりやすい。

上記手段のうち①②⑥⑦⑧が自分メディアに該当します。何を発信するかというコンテンツ部分に関しては、後ろの章に譲りますが、自分メディアと言う手段を無視しては士業の認知戦略を語ることはできません。

まずは自分メディアを全ての基軸に置くべきだと考えます。書籍を書いて販売するために自分メディアを使い、書籍を読んだ人たちを自分メディアに引き込む。
もちろん、リアルな認知にも自分メディアを持っていると持っていないでは随分と異なります。自主開催のセミナーの告知や集客は言うまでもなく、セミナー会社等でも集客に困っているところは多いですから、自らの自分メディアで集客をサポートできることは講師採用に際しての大きなアドバンテージになるでしょう。

そして、セミナー出席者をまた自分メディアに引きこむ。セミナー出席者に無料ダウンロードコンテンツをプレゼントするといった形もよく取られていますね。

友人の成功しているコンサルに聞くと、やはりみなさん自分メディアを基軸に据えています。その上で、様々なメディアに乗せて自らを発信しています。すなわちメディアミックスと言う考え方です。

現在メディアには、オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディアの3種類があると言われています。

オウンドメディアは、自らが所有しているメディア。ホームページ・ブログが代表です。
アーンドメディアは、SNSを代表とした、双方向型情報メディアです。
ペイドメディアは、Google Adwordsのようにお金を払って認知を得る広告を指します。

メディアミックスとは、これらを組み合わせて効果的に露出することを指します。

しかし、ツールはあくまでツールです。流行り廃れもありますから、この選定に多くの時間を使ってはいけません。露出は多いほうがいいですから、時間が許す限り全部やった方がいい。色々やってみて、自らのコンテンツに対して反応の良い所を見つけたらそこに集中的に自らの時間という経営資源を投下すれば良いと思います。

俗にいうPLAN-DO-CHECK-ACTIONです。コンテンツごとに、標的顧客の反応ポイントや流入毛色は変わってきますし、人それぞれ文章力としゃべりのどちらが得意かも異なります。コンテンツによっても、どのメディアの反応が良いかも変わってくるはずです。他の人がうまくいっている方法が、自分にうまく当てはまるかは全くわかりません。他人は他人、自分は自分です。

従って、反応を見るためのトラッキングデータが非常に重要になります。Google Analyticsでも、その他のツールでもよいですがどのツールから顧客候補が流入してきたかについては事細かに反応を見続けなければなりません。

とにかく、自らのコンテンツ発信するプラットフォームを持ち、継続的に情報発信し、コンテンツを蓄積して、ヒトに見てもらえるようにすることにフォーカスを絞りましょう。

ブログを書くにしても、何のブログプラットフォームを使うかよりも、継続して発信したいキーワードを利用したコンテンツを書き続けることが大事で、蓄積すると否が応にも検索されてきます。Googleの検索は日に日に賢くなっていますので、テクニカルなことに走ってもアップデート一発で雲散霧消してしまいますから、コンテンツを積み重ねていくことに勝るSEO対策は無いといえるでしょう。

ある程度コンテンツが溜まってきて、文章に自信が出てきたら、メルマガを開始するとか、様々な情報サイトに寄稿するとか様々な露出を考えていけば良いと思います。
しゃべるのが得意ならば、Youtubeに講義動画をアップするのでも良いでしょう。
しかし、最も効果が高いのはメルマガであることは間違いありません。何故かというとプッシュ型のメディアだからです。
他のツールは探す側が検索をしないと機能しませんが、メルマガであれば開封されるかどうかはともかく、少なくとも手元には届くからです。あとは、開封されるために表題の工夫等のテクニカルな話になりますが、ここでは本題ではありませんので端折ります。

やみくもでも良いので、とにかく情報発信していくこと、そしてそれを継続していくこと。継続していくために自らを律していくこと。シンプルですが、変にツールに時間をかけるよりも、これらの王道に限られたヒトの時間という経営資源を投下することをおすすめしたいと思います。

それでは、次回投下する経営資源としての「カネ」について考えてみたいと思います

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