【第35講座】法人営業の戦略設計図の描き方-第4回「営業組織全体で戦略的な活動管理が行えているか」


2017年05月17日 (水) run

 『営業組織全体で戦略的な活動管理が行えていますか』

最後に営業組織の活動管理の必勝法をお伝えします。営業部隊は必ず、結果となる数字を求められる部隊です。良い結果も悪い結果も、その数字には必ず原因があり、原因となる戦略の実行を管理しなければなりません。常勝営業集団を作り出す為の活動管理の秘策を伝達します。

 

営業をプロセスに分解し、最初の行動の分母を見える化する

どのような業種であれ、営業活動にはプロセスがあります。最初は、テレアポや飛び込み、展示会、紹介などを皮切りに、顧客にコンタクトをしてアポイントを取り、その後訪問、ヒアリング、案件発掘、提案、クロージングという流れになるのが一般的でしょう。もちろん、エンドユーザーとの間に販売店が入る業界、意思決定者が複数になる業界など、業界により様々な接点やプロセスが存在します。しかしながら、営業活動が受注までにプロセスを経るという点ではどの業種でも同じです。
そして、そのプロセスを進めていくことが最終的に売り上げに繋がるのですが、その中で最も大切なのは、各プロセスに分解して、各々の活動の数を見える化することです。テレアポならば電話を掛けた数、飛び込みなら飛び込んだ数、展示会なら名刺交換の数をしっかり把握することです。重要な点は、成功失敗に関係なく、活動の数そのものを記すことです。最初は、営業担当がコントロール可能な自らの行動の数を記すことを行ってください。それが活動管理の分母になります。

案件のクローズ確度を確実に上げるための作戦

活動の分母を見える化するのには理由があります。訪問活動の結果が売上数字につながるかどうかには少なからず運の要素が存在します。偶然案件が出てきたタイミングでのアポであったり、たまたま担当者との相性が良かったであったりは、営業の現場ではよくある話です。しかし運は管理できません。可能なのはしっかりと活動の数を管理すること、そしてその活動の質を上げることのみです。その上で、運の要素は良くも悪くも受け入れる必要もあるでしょう。
従ってマネージャーは、最初に活動の分母を把握し、その分母からスタートしたプロセスごとの確率をチェックし、その確率を年度や月ごと、あるいは個人別に比較し、問題のあるプロセスに手を付けていく必要があります。
最終的なクローズの確度を上げるためには、プロセスごとに分解して活動の数をチェックし、確度向上を意識して質を向上させていくことが肝要です。営業プロセスの中で確度が下がってきた行動があれば、そこへの打ち手を考え実行していくことです。(図1)

〈図1:ブレイクダウンのKPI〉

brakedown

最終の結果数字のみを求めて、何ら打ち手がない状況や、何の根拠もない活動の強要では、健全な営業活動を行うことはできません。営業のプロセスをしっかりと分解して、各々の活動の精度を上げ、必要な活動の数を作っていくこと、これこそが最終的に数字を達成するための絶対法則なのです。

連載の最後に

4回にわたる連載で、営業の目標達成に必要な、顧客リストの管理手法、顧客情報の入手と仮説の立案法、自社の競争優位の伝え方、そして営業の行動管理の手法までお伝えしてきました。この4つの営業設計手法は、どのような業種業態でも共通して強化すべき項目です。是非、読者の皆様の会社が営業活動の見える化を行い、活動内容を設計し、常勝の集団になられることを心より祈念いたします。お読みいただき有難うございました。

 

【本記事はSBIビジネス・ソリューションズ社が発行する機関誌「会社の知恵袋」2016年12月-2017年3月の代表小倉の連載記事に加筆修正を行った内容です。】