【日々雑感】呑んべぇを最も美しく言い訳する方法


2017年07月11日 (火) nihonshu

独立開業前の一年間、僕が猶予期間の大学院生だった時、今に比べて時間があったので資格を何個か取りました。知的財産管理技能士とかFP技能士とかITパスポートとか。独立に際して、中小企業診断士を補完する資格を取っておきたかったのです。

その頃に出会ったのが日本酒唎酒師(ききざけし)。

日本酒の原料から、製法、サーブの仕方、果ては世界中の酒の分布まで、お酒のことを色々と学びました。元々「夏子の酒」という昔のマンガの大ファンだった事もあり、随分と楽しく勉強できたので、難なく試験はクリアしました。もちろん生来の酒好きであることも追い風ですね。好きこそものの上手なれです。

さてその後、独立して講師・コンサルタントの仕事を進めていく中でよく聞かれます。なぜ取ったのですか?と。

確かに、他のコンサルタント・講師との差別化戦略と新たな僕のブランド戦略という側面もありました。
サラリーマンを辞めて独立して食って行くと決めたのですから、今まで大の苦手だった人より尖って目立つ事も少しは意図的にやらないといかんだろうと考えた訳です。

いやいや、一方で、こんな便利なブランディングはないな~、とも思っていました。だって単なる呑んべぇが飲酒を正当化できる訳ですから。ただの酒呑みがこの資格を手にした瞬間、なんとなく高尚な酒呑みになるわけなんです。笑
資格の存在を知った時、これは酒呑みの免罪符なのか!と小躍りした記憶がありますね。

中小企業診断士をベースとして、セルフブランディングの為に日本酒唎酒師を取った僕。
一方で、単なる大酒呑みの僕。

さて、思惑通りブランドを作り、他のコンサルタントとの差別化戦略に使えたのだろうか?

答えとしては、それ以上です。差別化だけではなくダイレクトに日本酒唎酒師に対して仕事が来るのです。

最初のうちは、セミナーや研修の自己紹介で触れて、ちょっとした笑いを取るところからスタートしました。その程度のちょっとしたトピックでした。しかし、今では、この日本酒利酒師のお話しから派生して、非常に重要なメッセージをお伝えするようにしています。
それは、営業担当なり新規事業開発担当なりの人と会う仕事をする人は、必ず早い段階で商談に爪痕を残さなければならないということ。働き方変革の時代、訪問回数を重ねるだけでは無く、一度の訪問でインパクトを残すことが大事です。僕は日本酒利酒師をそのインパクトの為に使っています。と続けるわけですよ。

これはつかみとしてはなかなか好評。少なからず、日本酒唎酒師への関心も持ってもらえますね。
実際のシーンを見に、是非セミナーへお運びくださいね。

ただ、それだけではないのです。

当たり前ですが、お酒の産業にはたくさんの方々が従事されています。そして、その中には中小企業もたくさんあります。僕は、職業中小企業診断士として様々な企業の支援をしているのですが、何故かある時から、お酒に関わる企業に対してのコンサルティングが増えてきました。そう、もちろん日本酒利酒師を持っているからに他なりません。
日本酒の蔵元のコンサルティング、酒類小売業の販促支援、酒類卸売業の営業管理支援、老舗料亭へのお酒を使った客単価向上支援など、多くのお仕事が舞い込んできます。

結構な数をこなしてきたので今となってはお酒業界のプロの経営コンサルタントですと胸を張って言えますが、もともとは飲食業界の出身者ではないただの呑んべぇの僕。利き酒師の資格を取ったところがスタート地点だったわけです。もちろん、必死で勉強しましたよ。でも、それが楽しくて。だってお酒大好きですから。

今でも、セミナーや研修の講師業と同時進行で様々なお酒に関わる産業の経営支援をしています。単に、酒が好きだからという理由で取った日本酒利酒師。酒飲みを正当化する手段だけではなく、人生を大きく支える存在になっているのですよ。

もう一つの副次的な良い点。
飲食に関わるコンサルをしていると、さまざまな飲み食いが勉強と称した経費になりますよね。味・サービス・内装等の勉強の為には、数多くの飲食店に足を運ばなければなりません。多くは書きませんが、節税的にも随分効果があるのです。笑

結論:故スティーブジョブス氏は正しい。点と点は必ずつながって線になり、面になる。ただ、その「点」は出来る限り自分が好きで努力が出来る点であることが必要。

お酒にまつわる産業は、衰退に向かっていると言われています。理由は、少子高齢化、健康志向、若者の酒離れ、対人関係の距離感の変化など枚挙にいとまがない状況。

でも、僕はお酒の力を借りて人間関係を潤滑にし、お酒の力を明日の活力と変えて日々過ごしています。どれだけ人生お酒に助けられてきたか。

僕は、消費者としてのみならず、講演家として、コンサルタントとしての3つの側面から業界を支援をして行く所存です。単なる呑んべぇも、突き詰めて行くと少しは役にたつもんですね。最近ワインも好きになってきたので、ソムリエも取ろうかと考えています。あくなき酒道への探求心を満たすべく、今後も呑んべぇを続けます。

仕事の為?いえいえ、単にお酒が好きなだけですよ。

【大好きなお酒の本達】